ちゃんちゃんこは昔の防寒着
ちゃんちゃんこといえば、還暦のお祝いで赤いちゃんちゃんこを贈るという習慣が今でも根強く残っていますが、十干十二支の干支が一巡する還暦は、再び起算点となった年の干支に戻って、いわば赤ちゃん返りすることを意味しています。
かつて魔除けの意味で産着に使われていたのが赤色なのですが、還暦になって再び赤ちゃんになるという意味で伝えられているようです。そう考えると赤ちゃん用や子供用のちゃんちゃんこが普通にあっても、全くおかしくないわけで、今では「ベスト」という呼び名の方が一般的なのかもしれませんが、袖のない羽織のような形状は、やはり和服の呼び名がしっくりします。
ちゃんちゃんこは薄手素材のものもありますが、昔はやはり防寒着として利用されることの方がずっと多かったようで、これは綿入りの仕様になっています。
子供でもお馴染みなのがゲゲゲの鬼太郎の着ているちゃんちゃんこでしょう。水戸黄門が着ているものも知っているでしょう。
普通の洋服屋ではあまりちゃんちゃんこなどは置いていませんが、和装主体の小売店では必ずあります。最近はネット通販でもいろいろ販売されていますが、ちゃんちゃんこは和服の中でも特にシンプルですから、手作りするのもいいと思います。
型紙も簡単で、裁縫があまり得意ではないという人でも充分満足なものが仕上がると思います。